インプラント治療を受けたいけれど、「骨が足りない(薄い)」ため「骨を増やす手術が必要」と言われたことはありませんか?
インプラントを埋入する部分には、噛む力に耐えてインプラントをしっかりと支えられるだけの厚みと高さを持った骨が必要です。骨が薄いと、せっかくインプラントを入れてもすぐに抜け落ちてしまったり、骨を傷つけてしまったりするトラブルの原因となってしまいます。
しかし、骨が薄い方でも、骨量を増やすことができれば、インプラント治療が可能になることがあります。
ここでは、骨量を増やすための治療法(骨再生療法・骨造成・組織再生療法)についてご紹介します。
画像提供歯科医院:赤坂歯科クリニック
骨が薄くなるのは、骨が溶けて吸収されるからです。
骨が溶ける原因で最もよく知られているのは、歯周病です。口腔内の細菌によって引き起こされた感染症が歯を支える骨にまで至ると、細菌に対して免疫作用によって骨を溶かす作用のある酵素が分泌されます。この酵素のために、骨吸収が起こります。
また、虫歯などで歯を失ったまま放置していることも、骨吸収の原因としてしばしば挙げられます。歯のない部分は噛む刺激を受けられなくなるため、刺激がなくなった骨が“退化”して骨吸収を起こしてしまいます。
歯医者さんが「すぐにインプラントを入れた方がいい」と言う理由のひとつには、この「欠損歯の放置による骨吸収」があるようです。
逆に、あごの骨に過度な負担をかけることも骨吸収の原因となります。歯ぎしりや強く噛み締めるくせがある方、合わない入れ歯を長く使っている方は骨吸収が進んでいることがあるようです。
もちろんインプラントも、かみ合わせがきちんと合っていないとあごの骨に負担をかけることになります。治療を受ける前にしっかりと説明を受け、かみ合わせや、手術後のメンテナンスまできちんとみてくれる歯科医院を選ぶようにしましょう。
骨量を増やすための治療法にはさまざまなものがあり、治療する部位や増やさなければならない骨の量などによって適する治療法が異なります。また、特別な医療機器や器具を必要とすることがありますので、どの歯科医院でも受けられるというわけではありませんので、詳しくは治療を担当する先生とよく相談なさってください。
骨や歯茎などの歯周組織の再生を促すために、患者さんの血液に含まれる血小板などを利用することがあります。
骨造成剤だけを用いる治療よりも短期間で骨が造成され、難しいケースでも高い成功率が期待できます。
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骨が不足している部分を遮断膜(メンブレン)で覆い、骨と膜との間に骨造成剤(人工骨や患者さん自身の骨)を入れて骨の再生を促します。
メンブレンには吸収性のものと非吸収性のものがあり、非吸収性のものを使用した場合は、骨再生後にメンブレン除去手術が必要になります。
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骨が不足している部分にエムドゲインジェルという薬剤を注入し、骨の再生を促します。
エムドゲインジェルには骨再生そのものの効果があるとも言われており、歯周病で失われた組織再生療法として注目されています。エムドゲイン(組織再生誘導法)について詳しく読む
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骨が失われた部分に遮断膜(メンブレン)を入れて骨の再生を促します。
骨よりも歯肉などの軟組織の方が再生が早いため、骨があるべき部分に歯肉が落ち込んでしまわないように膜で覆って骨の再生を待ちます。歯の根を覆う歯根膜の再生も対象となりますので、主に歯周病の方のインプラント治療に用いられます。
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上あごの骨再生手術のひとつで、インプラントを埋入する穴を利用して上顎と上顎洞の間に隙間をつくり、骨造成剤を埋入して骨の再生をはかります。
一般的に、骨の厚みが4〜5ミリ以上の方が対象となります。
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ソケットリフト同様上あごを対象とする骨再生手術で、骨の厚みが極端に薄い方が対象となります。
頬側から歯肉と骨を切除して隙間を作るため、ソケットリフトよりも侵襲が大きくなりますが、その分多くの量の骨造成が可能となります。
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薄くなっている骨を割り広げ、できた隙間にインプラントを埋入する手術法です。
インプラントを埋入するのに十分な厚みができるまで、器具を使ってゆっくりと骨を押し広げて行きます。
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骨が薄くなっている部分に骨や骨充填材を移植して骨造成を促します。 患者さん自身の骨を移植する自家骨移植が最も再生率が高いと言われています。
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